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「鶏が先か、卵が先か」の謎、ついに解明?

「鶏が先か、卵が先か」の謎、ついに解明?


「鶏が先か、卵が先か」の謎、ついに解明? (C) AUGIE MARTIN/CNN

ロンドン(CNN) 「鶏が先か、卵が先か」という長年の謎がついに解明された――。マスコミ各社が英国の学術論文を引き合いに、そう報じている。
根拠とされたのは、英シェフィールド大学のコリン・フリーマン氏らのチームが発表した、卵の殻のたんぱく質による結晶核の構造制御に関する学術論文。メディアにはこの論文を引き合いに、「鶏が先だった」との見出しが躍った。しかしフリーマン氏は、実は決定的な答えが出たわけではないと釘を刺している。
同氏のチームは、卵の殻と鶏の卵巣に共通して含まれるovocledidin-17というたんぱく質に着目。スーパーコンピューターを使って、生命体の内部で無機物や固形物が生成されるバイオミネラル化の過程をシミュレーションした。
その結果、このたんぱく質には鶏の体内で卵の殻の形成を促進させるはたらきがあるらしいことを、世界で初めて突き止めた。これまでovocledidin-17にどんな働きがあるのかは分かっていなかった。
さらに、鶏の卵巣の中にこのたんぱく質がないと、卵ができないことも判明。ここから、鶏の方が卵よりも先だとの結論に結びついた。
もっとも、研究の目的は鶏と卵のどちらが先かを解明することではなかったとフリーマン氏は言い、「卵の殻の概念は、鶏よりもはるか以前、恐竜や恐竜前からあった。これは進化生物学者と論ずべき問題だろう」と話している。

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