「EMによる口蹄疫対策」名桜大学教授(当協会 名誉会長) 比嘉 照夫
「EMによる口蹄疫対策」
名桜大学教授(当協会 名誉会長) 比嘉 照夫
私はエコピュア( EM情報誌)を中心に、EMによる鳥インフルエンザ対策や、豚インフルエンザ対策について、何回となく説明してきました。見落としている方も多いかもしれませんが、同時に口蹄疫をはじめ、鯉ヘルペスなど動物のウイルス性疾患のすべてに効果的であることは改めて述べるまでもありません。不幸なことに宮崎県は、口蹄疫パンデミック(大流行)に陥ってしまいました。現在は宮崎県内に留まっているかもしれませんが、他県に飛火する懸念もあり、予防に万全を期す必要があります。
不幸中の幸いと言えば身勝手に聞こえますが、今のところ、宮崎県内でEMを活用している牛や豚には口蹄疫が発生したという報告は受けていません。(19日現在)
EMには、抗ウイルス作用や有害微生物の顕著な抑制効果も認められており、悪臭はもとより、衛生対策の全てに活用され、市販の消毒剤よりも遥かに効果が高いことも明らかとなっています。体内に入ったウイルスは薬で殺すのは容易ではありません。現在のところ、最も確実な方法は、免疫力を高めることに尽きます。EMは全ての動物の免疫力を高めることが知られており、タイやベトナムで口蹄疫に罹った牛や豚がEMで治ったという報告もあります。
1 0年以上前に台湾で起こった口蹄疫パンデミックの際も、EMを活用していた養豚場は一匹も被害が発生していなかったにも関わらず、その地域全体が処分の対象となり、悔しい思いをしたことがあります。宮崎県でもEM飼育の畜産農家に対し、このような無差別なことが起らないことを願っています。
【E M の具体的な活用法】
1 . 飲水にEM1 号または良質の1 号活性液(p H 3 . 5 以下)を初日5 0 倍、2 日目から1 0 0倍になるように添加する。
2 . エサには5~1 0 倍に薄めたものを軽く噴霧する。
3 . 畜舎に1 0~2 0 倍に薄めたものを散布する。(EMはp H 3 . 5 以下になります。殆どのウイルスはp H 4 . 5 以下では失活しますので、一般的な消毒よりも遥かに効果的です。)
4 . 畜舎内にEMスーパーセラC を1, 0 0 0㎡あたり2 0 k g 散布(月1 回) 。
5 . 畜舎の外壁や内部、天井等にも十分に散布する( 1 0~2 0 倍) 。
*牛の場合E M ・X G O LD を1 0日に1 回3 0 c cの注射も効果的ですが、この場合は全て自己責任で行って下さい。豚や子牛はその3分の1~2分の1が目安です。
*EMボカシはエサの1~3%を目安にやや多めに与えます。
これを機会に全ての畜産をEM使用に変えれば抗生物質や消毒薬の不要な飼育が可能になり、畜産公害も解消し、その糞尿は素晴らしい有機肥料となり、有機農業を支える大きな力となります。