インフルエンザを巡る様々な疑問
欧州評議会の保健委員会は、“製薬会社は自分達のインフルエンザ用特許薬とワクチン促進のために、公衆衛生基準に責任のある世界中の科学者や公的機関に働きかけて、各国政府にインフルエンザの危険性を煽りたてて限度ある医療資源を浪費させて非効率なワクチン戦略を執らせ、あげくに検査不十分なワクチンを何百万人もの健康人に接種し、どれだけ副作用が出るか分らない危険にさらしてしまった”として2010年1月から調査開始することを満場一致で可決しました。ワクチン接種の隠れた本当の目的が製薬会社の利益だとしたらとんでもないことですが・・・
高齢者のワクチン接種は極めて危険
11月21日の「新型インフルエンザワクチン予防接種後副反応検討会」で21例の死亡例中19例の調査結果が報告された。その内17例が70歳以上の高齢者で、14人は2日以内に7人は接種後24時間以内に死亡している。(東京大学医科学研究所客員教授 上 昌広氏 “絶望の中の希望 第45回”より)
厚労省は、1月7日までに新型インフルエンザワクチン接種後に107人が死亡し、大部分が70歳以上の高齢者であることを明らかにしている。一方新型インフルエンザによる死亡者は5日までに147人、その内70歳以上の高齢者は31人とのことである。前者つまりワクチン接種後の死亡数は持病を持っていてワクチン接種を受けた極めて限られた対象者の中の数であり、後者の対象は全高齢者であることを考えると、高齢者の場合、ワクチン接種によって死亡する危険性はインフルエンザにかかって死亡する危険性の数十倍以上になるとも考えられる。
明日にも死亡するような患者にワクチンを接種するとは考えられないから、ワクチン接種後早期の死亡事例について、接種との関連について疑いは免れない。多くの委員も早期に死亡した多くの症例について関連性を否定していないにもかかわらず新聞報道などでは、“明確”な因果関係はない、として国民が安全性に疑問を抱かないように配慮しているかのようである。次のような事例さえも「“明確”な因果関係なし」とされているのである
90歳代の男性です。気管支喘息、認知症を患っていました。11月19日午後3時半にワクチンを接種。当日17時55分頃より、喘鳴が生じ、呼吸機能の急性増悪を認め、18時44分に死亡しました。委員会に出席した感染専門医は、「喘息患者に対するワクチン接種後2時間23分後の死亡であり、因果関係を考慮すべきであると」とコメントしています。(時間関係は原文のまま)
厚労省のホームページには
ワクチンの接種に関しては、医師に処方されて飲む薬とは違い、国民お一人お一人が、効果とリスクをご理解いただいた上で、打つか打たないかを判断していただくようお願いします
と自己責任を求めている。
ところが、厚労省の会議では「数字が一人歩きする」などとして危険性を示す数字が外に出ることを極力避けようする動きがある。危険の可能性を示す事実を多くの国民の目から遠ざけてワクチン接種を推進する姿勢は、なによりも製薬業界の利益を優先した医療行政が行われているといって言い過ぎだろうか。
危険な情報は知らされていなくても、万一の死亡事故などが生じた場合、余程明白な因果関係が証明されない限り、『被害者の希望で接種』したという建前で、製薬会社や監督する立場の国、あるいは接種した医師の責任を問うのが困難となる仕組みになっている。
もっと恐ろしい話
パンデミックを引き起こす悪魔的な計画をテーマとした小説がある。邪悪な製薬会社が生きた鳥インフルエンザウィルスをインフルエンザワクチンの原材料に混入させて世界中に配布し、それで作られたワクチン接種により大規模な鳥インフルエンザの大流行を引き起こし、地球上の人口減少を図るというストーリーである。
本当に恐ろしいことは、これがフィクションではないことである。少なくとも、生きた鳥インフルエンザウィルスをインフルエンザワクチンの原材料に混入させて世界中に配布した、との部分はフィクションではなく、最近実際に起きた事件である。
鳥インフルエンザウィルス配布事件
バクスター社といえば、薬害エイズ事件のときにエイズウイルスの混入した血液製剤を日本・フランス・スペインなどに輸出した企業であるが、昨年とんでもない大事件を起こしている。
バクスター社は去年、不活性化処理もしていない生きた強毒性・鳥インフルエンザウイルス(H5N1)を混入させた季節性インフルエンザワクチン(H3N2)用の原材料を世界中18カ国の研究機関などに出荷した。鳥インフルエンザウィルスが混入していた事実は、この材料を輸入したチェコの研究者が、試験用のイタチに打ったところ全頭死亡してしまったことから偶然発覚した。このことを報道、追及したチェコの新聞に対し、バクスターは当初、企業秘密であると回答を拒否していたが、後にそれが人為的ミスであったことを認めた。
しかし、このような人為的ミスは厳重管理されているバイオセーフティーレベル(BSL)3の研究施設では実際上あり得ないことである。それでも起こった原因は2つ考えられる。一つはBSL3を無視した極めてずさんな作業が行われていた可能性である。もしそうだったとしたらバクスターは世界中にワクチンやその原材料を供給しているが、バクスターが関わっているワクチンは危険この上もないということになる。
二つ目は、パンデミックを引き起こすことを目的に故意に行った可能性である。強毒性・鳥インフルエンザウィルスは自然感染をしにくいが、直接接種されると感染する可能性が極めて高く、感染すると致死率は60%にも上る。この材料で作ったワクチンが接種されると、接種された人々の間に大規模な鳥インフルエンザが発生し大惨事が引き起こされる恐れがあった。
更に季節性インフルエンザウィルスと人体内で結びついて、致死率が非常に高く、人から人へ容易に感染する新しいインフルエンザウィルスが作り出された可能性も指摘されている。致死率60%のインフルエンザが大流行したらと考えたらぞっとする。
事件を報じるカナダのトロント・サン紙ホームページ(クリックで元ページへ)
(会員 萩原菊男)