酸化ストレスと健康(その8)・・活性酸素を減らす食品③
酸化ストレスと健康(その8)・・活性酸素を減らす食品③
会員 新札幌恵愛会病院 医師 宮口 勝行Dr.
活性酸素を減らす食品
5)ビタミンC
ビタミンCを多く含む食品には赤ピーマン、イチゴ、柿、芽キャベツ、ブロッコリーなどがありますが、ビタミンCは体内に吸収されると2~3時間で排泄され、蓄積されないので毎食補給したい栄養素です。
* ビタミンCは前回4)で説明したとおりビタミンEの酸化を抑制する能力を復活させるという重要な働きをしています。
* 電子の足りなくなったビタミンCはビタミンBが電子を回します。酸化されたビタミンCの多くは体外に排出されます。
* その他ビタミンCは細胞の結合組織のコラーゲンに働きかけて血管、皮膚、粘膜、骨などの細胞をしっかり固め、強くしガン細胞の発生を抑えてくれる働きやウイルスを攻撃したり、免疫機能をもつ白血球の働きを強化する作用もあります。
6)赤ブドウや茄子の皮に多く含まれている抗酸化力抜群のポリフェノールには多くの種類があり主要なものだけでも300はあるといいます。
* 赤ブドウ、玉ねぎ、ブロッコリー、りんごなどにはポリフェノール類のケルセチンが多く、ケルセチンを多くとっている人には冠動脈硬化の危険性が少ないという事です。
* お茶に含まれるカテキンのポリフェノールの仲間の一つで高い抗酸化力をもつ他に血中のコレステロール値や血糖値の上昇を防いでくれます。
* 大豆に含まれるポリフェノール類のイソフラボンは強力な抗酸化作用の他に女性ホルモンのバランスを整えたり肌あれを防止する効力ももっています。
7)ミネラルの一種、セレンは玄米、ネギ、イワシ、貝類に多く含まれています。ミネラルは土壌の中や水に含まれているため、そこで収穫されたものに多いのです。
* セレンは活性酸素を分解させて細胞の老化を遅らせる働きをし、その抗酸化力はビタミンEと一緒になると2倍以上になります。